<期日> 平成30年5月31日(木)
<会場> 茨城県民文化センター

1 開会行事

○ 主催者あいさつ
茨城県養護教諭会長
昨年度,この茨城県養護教諭会は創設70周年を迎え,12月の第3回研修会では大変多くの皆様にご臨席を賜り盛大に執り行うことができましたこと改めて感謝申し上げます。
さて,最近茨城県内においても麻疹の発生がありました。以前,麻疹の大流行が社会問題となり,平成20年度から5年間,中学1年生と高校3年生に予防接種を行い,免疫が強化されました。そして,3年前に日本では見られなくなったとWHO西太平洋地域事務局により認定されました。しかし,海外での感染が拡大しており,それを国内に持ち込む例が増えています。改めて児童生徒そして職員の麻疹の罹患歴・接種歴を把握して予防接種の必要性を周知徹底しなければいけないと肝に銘じました。
養護教諭にとって,この時期は「あれもしなければ」「これもしなければ」と追われるような毎日です。やるべきことが自分のキャパを超える状態が続くこともあります。そのようなとき,言葉を換えて「しなければ」から「したい」に変えると少し楽になります。感染症対策に健康診断,救急対応に保健指導,などなど毎日大変な思いで執務をされていることと思いますので,それぞれの先生方にあった方法でこの時期を乗り切ってください。
本日ご臨席いただきました退職された先生方には,永年にわたり養護教諭として学校保健活動を推進し,心身ともに健康な児童生徒の育成に貢献なさったことに心から感謝申し上げます。ますますのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
では,今日一日,会員の皆様のご協力をいただいて,明日からの活力にしていただけるような研修会になることを願っております。どうぞよろしくお願いいたします。


茨城県学校保健会事務局長

昨年度の県養護教諭会創設70周年記念式典のおりには県養護教諭会の団結のパワーを感じました。
また,学校保健の今日的課題に向け充実した研修を実施するなど養護教諭部会の意識の高さと若手教員の育成に向けた意気込みを感じることができます。今後ともひとりひとりがさらなるレベルアップを目指していただきたいと思います。
さて,平成30年度児童生徒の定期健康診断における「尿・心臓検診結果の調査」及び「児童生徒保健統計調査」におきましては毎年ご協力をいただいているところですが,今年度の実施要項・集計表は6月20日に送付する予定となっております。なお,尿検査心臓検診結果の事後措置に使用する「学校生活管理指導表」,「学校尿(腎臓・糖尿)検査第3次検査結果報告書」,「糖尿病診断基準(2016)」,「糖尿病患児の治療・緊急連絡方法等の連絡表」「診察される医師へのお願い」等の内容につきまして今年度は変更がありませんので県学校保健会のホームページよりダウンロードしてご使用ください。今後これらの情報につきましては県学校保健会ホームページをご覧いただけたらと存じます。


○ 来賓あいさつ   茨城県教育庁学校教育部保健体育課長
日頃から各学校におきまして学校保健の推進はもとより子どもたちの心身の健康管理や指導にご尽力いただいていることにあらためまして深く感謝申し上げます。
養護教諭の皆様方には健康診断や救急処置等の従来からの職務の一層の充実ともに,その専門性を活かし学校保健活動の中核的な役割を果たすことが期待されており,その重要性は今後ますます高まっていくものと考えております。県におきましては養護教諭に求められる資質のさらなる向上のため,各種研修会の充実を図るとともに,生きる力を育む健康教育推進事業等により児童生徒の心身の健康問題への対応に努めているところでございます。
さらに,がん教育につきましては中学校及び高等学校の新学習指導要領にも位置づけられ,さらなる推進が求められているところであり,県教育委員会では各学校の健康教育担当教員を対象にしたがん教育モデル事業発表会の開催等引き続きがん教育を推進して参ります。各学校におきましても児童生徒ががんについて正しく理解するとともに,がんについて学ぶことやがんと向き合う人々と触れあうことを通じて,自他の健康と命の大切さについて主体的に考え,共に生きる社会づくりを目指す態度を育成できるよう,がん教育のさらなる充実に努めていただきますようお願い申し上げます。


○ 退職者(永年勤続)感謝状贈呈

ご挨拶(朝倉 丹実江 先生)
「大丈夫。『がんばりな。』なんて言わないよ。だっていつもがんばっているじゃない。」という先生の声かけにどれだけ多くの生徒が救われてきたことでしょう。
31年前,暗くて汚くてまるで倉庫のような保健室だった勤務校で「ゼロから学校保健をつくる」ことに尽力された先生のご経験をお話しいただきました。これまで学校保健を推進されてきた多くの退職養護教諭の先生方の功績に感謝いたします。養護教諭が「学校をプロデュースする」という視点をもって仕事にあたることを私たちに伝えてくださいました。


ご挨拶(秋山 緑 先生)
先生の豊富な経験談を交え,養護教諭として日頃から心がけていた7項目を私たちにさずけてくださいました。今後,私たちも養護教諭として常に心がけていきたいと思います。
1 子どもは成長していく存在である。
2 子どもの問題行動の背景には必ず何かがある。
3 養護教諭に本当のことを話すかどうかは子どもが決めること。
4 事件や事故が起きたとき誠意をもって対応する。
5 謝罪のことばは「申し訳ありません」。「すみません」では謝罪の気持ちが伝わらない。
6 養護教諭がどこにいるか他の職員にわかるよう目立つわかりやすい服装を。
7 養護教諭がいなくても他の職員が困ることがないように保健室は整理整頓。


2 総会


○ 平成29年度事業報告
○ 平成29年度決算報告
○ 会計監査報告
○ 役員改選
○ 平成30年度事業計画
○ 平成30年度予算
○ 新会員紹介


3 平成29年度健康教育指導者養成研修参加報告

茨城町立青葉小学校 養護教諭 根本久美子 先生
茨城県立潮来高等学校 養護教諭 河野優香 先生

平成29年9月19日(火)~22日(金)までの4日間,独立行政法人教職員支援機構(つくば市)にて行われた研修に参加された先生方より研修内容についての報告がありました。


4 講義

「保健室は『困っている子』を支える最前線」
ジャーナリスト 秋山 千佳 氏
講師の秋山氏は取材をとおして,保健室は貧困・虐待など困難を抱えた子どもにとって平和を保障する場であり,「安心・安全な居場所」であるとおっしゃっていました。
そして,養護教諭の子どもに対する接し方は自己肯定感を高めるものであり,その接し方には「子どものもつ力を信じる。」「子どもが力を出せるまで待つ。」「自己肯定感を育めるよう寄り添う。」という3つのポイントがありました。
養護教諭の仕事の重要性を再認識するとともに,子どもたちへの対応について内省を深めることができるよい機会となりました。

*長時間の研修お疲れ様でした。研修会の感想や反省点などは各地区の理事さんにお伝えください。
*今後とも会員の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

<忘れ物のお知らせ>
会場に以下の忘れ物がありました。お心当たりの方はメール等で事務局までご連絡ください。
・ハンドタオル(「ムーミン」キャラクターのミイ柄)
・ペットボトルホルター(「ムーミン」キャラクターのミイ柄)
・折りたたみ傘(花柄・19列19番の座席近く)