令和5年度 取手市校長会
新型コロナウイルス感染症対策に揺れたこの3年間を振り返ると、前例のない、通常とは異なる対応が求められる状況の中においても、学校は子どもたちの学びの保障や心のケアなどに対し教職員が一丸となって取り組んできた。オンライン授業もそのひとつ。学校と家庭とをインターネットで結んだ学びが、一人一台のPC端末整備とともにどこの学校でも実現されるようになっている。
一方、画面上に質問を打ち込むだけで、まるで人間が書いたような自然な文章を即座に回答してくれる対話型AIも登場し、子どもたちの未来は益々予測困難なものとなってきた。私たちが関わっているのは、AIが極めて身近となる時代を生きていく子どもたちであり、そこで必要となる資質・能力も自ずと変化していく。未来を生きる子どもたちには、情報技術を活用しながらも、自らの能力や良さを生かし、考え、学習したことを自己実現や課題解決に生かす力が求められる。また、AIではない現実社会に生きる自他を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会変化を課題として捉え、乗り越えていくことも大切となる。こうした資質や能力の育成にあたっては、学校・家庭・地域社会の連携が極めて重要となる。個人の価値観が多様化する現代だからこそ、子どもたちのどんな力を育てたいのか、学校の課題は何なのかといったことを関係者が共有し、解決に向けて行動することはもはや不可欠である。学習指導に限らず、いじめや不登校等の生徒指導や道徳教育の充実、防災教育の推進や安全対策強化等も含め、地域と一体となって子どもの豊かな成長を支えていく学校づくりが、今、求められている。
そこで、取手市校長会は、学習指導要領の趣旨及び茨城県学校教育指導方針、いばらき教育プラン、取手市学校教育目標を踏まえ、社会全体で子どもたちを守り育てていくための一翼を担う学校づくりに向け、校長のリーダーシップを発揮する。
さらに、先達の築かれた業績と精神を継承しながらも、改革意欲をもち、英知と情熱を結集して、「一人一人が輝く活力ある学校づくり~自主性・自立性を育み、次世代を拓く児童生徒の育成~」に努め、下記の事項に全力であたっていく。
1 信頼と期待に応える学校経営の研究と実践
(1)明確な学校経営のビジョンのもと、活気ある組織及び運営体制を構築して学校教育目標の達成を目指す。
(2)学校・家庭・地域社会の連携・協力を充実させて魅力ある開かれた学校づくりに努める。
(3)家庭・地域社会等との連携を充実させる中から、危機管理体制の整備と学校安全の確保に努める。
(4)「働き方改革」を受けて教職員の長時間勤務の解消を目指し、組織及び運営体制の見直しや学校行事の精選等に努める。
(5)子どもたちにとって安寧な環境をつくるため、「取手市の新しい学校教育3つの取組」を推進する。
(6)取手市学びのコンパス~『とりでの子』の未来を開く、学習指導の方向性と取組~を推進する。
2 「生きる力」を育む社会に開かれた教育課程の編成・実践・評価・改善
(1)学習指導要領の趣旨を踏まえ、基礎基本の確実な定着と、活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成を図る。
(2)各学校が主体性を発揮し、特色ある教育活動・創意工夫を生かした教育課程の編成に努め、「生きる力」の育成のために実践・評価・改善を着実に進める。
(3)小中連携教育の推進の中から、学力や適応能力の向上及び生き方を考えるキャリア教育の充実を図り、子どもたちの「生きる力」を育む。
(4)幼児教育と小学校教育との円滑な接続のために、保幼小の連携に努める。
3 教職員としての資質能力の向上を図る研修の充実
(1)専門職としての自信や誇りを育み、教育理論や実践的指導力の研鑽の場を充実する。
(2)今日的教育課題についての研修を充実させ、新しい時代に応え得る資質や能力の向上に努めるとともに、先見性と的確な見識をもって人材育成を図る。
(3)子どもたちの人格形成に関わる一人の人間として、愛情と責任感をもち様々なことに気づく幅広い視野と指導力、常識と教養、礼儀、コミュニケーション能力を兼ね備えた教師の育成を目指す。
令和5年度 取手市校長会事業計画
事 業 名 | 事 業 内 容 |
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学校経営研究 | 1 社会の変化に迅速に対応する学校経営の実践的研修 2 創意ある教育課程の実施,学校評価・教員評価の改善・充実 3 学校経営の改善並びに現職教育の推進 4 先進校に関する研修による学校経営の進化・向上 |
行 財 政 | 1 人事・財政・給与等に関する要望書の作成 2 行財政上の諸問題の調査と研究 3 人事行政・財政・給与に関する研修会の開催 |
法 制 | 1 学校管理・運営上の諸問題に関する法的研究 2 教育諸条件整備のための法的研究 (県;広報と兼) 3 法制に関する研修会の開催 |
調 査 研 究 | 1 全連小・全日中・県・県南関係の調査とまとめ 2 他専門部との連携協力 3 教育改革等の調査研究 |
研 修 | <各学校の学校力を高め,取手市全体の教育力向上のために> ・学校間の連携を図り,共通理解を図る。 ・管理職としての資質向上に努める。 ・課題を共有し,解決を図る。 ・懇親を深める。 (1)研修の内容 ・「取手市の新しい学校教育3つの取組」の推進・充実 ・取手市学びのコンパスの推進と実践 ・取手市教職員の働き方改革の推進に向けた取組の実施 ・確かな学力を伸ばすための連携(指導観の共有化) ・豊かな人間性を構築するための連携(信頼関係の構築) ・学校生活への適応を図るための連携(生活環境の推進) ・小中間の交流行事(事例研究)の実践 (2)研修の方法 ①小中連携教育の推進 研究組織 <※ 実質運営は教頭部会・・・報告も教頭会で> ・取手一中区 ○取手一中,取手小,取手東小 ・取手二中区 ○取手二中,白山小,取手西小,寺原小 ・永山中区 ◎永山中,高井小,永山小 ・戸頭中区 ○戸頭中,戸頭小 ・藤代中区 ○藤代中,山王小,藤代小,久賀小 ・藤代南中区 ○藤代南中 桜が丘小,宮和田小,六郷小 ②新学習指導要領を踏まえた教育課程編成の推進と実践 ③学校運営合同研修会(三者研)の企画と運営(市内開催) ④教員評価に関する研修の企画と運営 必要に応じ,教頭会との合同研修を実施 ⑤学校経営能力を高めるための研修の企画と運営 県校長研究協議会,学校経営方針等の情報交換 教職員の長時間勤務解消・業務軽減に向けての協議 ⑥事務の共同実施に関する研修 ⑦幼保小連携教育の推進(小学校部会) |
小中学校部会 | 1 小・中学校別に諸問題の研究・対策協議 ・生徒指導 ・教育課程 ・特別支援教育 ・進路指導等 |
大 会 派 遣 | 1 諸大会に代表を派遣し大局的見地から学校経営に資する ・関ブロ小 ・関地区中 ・全連小 ・全日中 ・日本教育会 |
令和5年度 取手市校長会役員
役 職 | 氏 名 | 学 校 名 |
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会 長 | 石塚 康英(県校長会) | 取手西小 |
副 会 長 (若干名) (3名) | 蛯原 浩一(評議員) 根本 郁夫(市教研) 森田 哲夫(人事) | 取手一中 白山小 取手小 |
監 査 (2名) | 浅野 誠 木村 勤 | 山王小 取手二中 |
幹 事(若干名) | 氏 名 | 学 校 名 |
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庶 務 | 齋藤 輝行 | 永山中 |
庶 務 | 鈴木 邦弘 | 宮和田小 |
会 計 | 淺野 真由美 | 藤代中 |